共通テスト数ⅠAの平均点を6年分比較!2026年に下がった理由と対策
共通テスト数ⅠAの平均点は年ごとにどう動いてきたか
共通テストの数学ⅠAは、2021年度の開始から2026年度までで平均点が37点台から57点台まで大きく動いてきました。数字だけを見ても難しさは伝わりにくいので、まず6年分を並べて、その変化がどんな意味を持つのかを整理します。
2021年度から2026年度の平均点一覧
まずは6年分の本試験の平均点です。数字は大学入試センターの発表値で、100点満点です。
| 年度 | 平均点 | 前年との差 |
|---|---|---|
| 2021年度 | 57.68 | – |
| 2022年度 | 37.96 | -19.72 |
| 2023年度 | 55.65 | +17.69 |
| 2024年度 | 51.38 | -4.27 |
| 2025年度 | 53.51 | +2.13 |
| 2026年度 | 47.20 | -6.31 |
最も高かったのは2021年度の57.68点、最も低かったのは2022年度の37.96点で、差は約20点あります。同じ試験でも年によって受験生の体感がまるで違うことが分かります。2026年度は47.20点と、2023年度以降では初めて50点を下回りました。自分の得点を見るときは、その年の平均点とセットで考えるのが基本です。
2022年度と2026年度に平均点が下がった背景
2022年度の37.96点は6年間で最も低く、前年から約20点も下がりました。2026年度も前年から6.31点下がっています。旺文社教育情報センターは、2026年の共通テスト全体の平均点が下がった要因として、国語、情報Ⅰ、数学ⅠA、物理の難化を挙げています。
2026年度の問題は、太郎さんと花子さんの会話形式や、考察の流れをたどらせる形式の設問が多く、問題文を読み取る力と処理の量が同時に問われました。ネット上でも「時間が足りなかった」という声が目立ちました。平均点が下がる年は、計算が難しくなるというより、読む量と考える量が増えることが多いと考えておくと対策が立てやすくなります。
新課程2年目の2026年度は47.20点
2025年度から新課程に移り、数学ⅠAは70分で全問必答の形になりました。2025年度は河合塾の講評でも「昨年よりやや易化」とされ、平均点は53.51点でした。新課程の初年度は平均点が高めに出やすいという傾向もあり、その反動が2026年度に出たとも読み取れます。
2026年度の受験者数は約34万3千人で、標準偏差は19.41でした。点数のばらつきが大きく、高得点帯と低得点帯がはっきり分かれた年です。河合塾の調査では、2026年度の6教科文系の総合平均点は596点、理系は603点で、前年から文系24点、理系30点下がっています。数学ⅠAはその一因になりました。
2026年度の大問別平均点から見える得点の傾向
全体の平均点だけでは、どこで点が取れてどこで落としたのかが見えません。河合塾がまとめた設問別の平均点をもとに、2026年度の数学ⅠAを大問ごとに分けて見ていきます。
大問ごとの得点率を一覧で確認する
次の表は、共通テストリサーチの集計を河合塾が整理した設問別平均点と、そこから計算した得点率です。
| 大問 | 単元 | 配点 | 平均点 | 得点率 |
|---|---|---|---|---|
| 第1問〔1〕 | 集合と命題 | 10 | 6.9 | 69% |
| 第1問〔2〕 | 図形と計量 | 20 | 9.1 | 46% |
| 第2問〔1〕 | 2次関数 | 15 | 9.2 | 61% |
| 第2問〔2〕 | データの分析 | 15 | 7.8 | 52% |
| 第3問 | 図形の性質 | 20 | 6.2 | 31% |
| 第4問 | 場合の数と確率 | 20 | 7.4 | 37% |
設問別の値は小数第2位を四捨五入しているため、合計は公表された全体平均の47.20点と少しずれます。大切なのは、6割を超えたのは集合と命題と2次関数だけという点です。ほかの単元は5割前後か、それを下回っています。
点が伸びなかった図形の性質と場合の数と確率
得点率が最も低かったのは、第3問の図形の性質で31%でした。続いて第4問の場合の数と確率が37%です。この2問はどちらも配点が20点と大きく、ここで平均を下回ると全体の点数に直結します。
図形の性質は、補助線の引き方や作図の方針を受験生にほぼ任せる設問があり、手が止まりやすい単元です。場合の数と確率は、数え上げの条件を読み違えると連鎖的に失点します。どちらも後半に配置されて時間が足りなくなりやすいので、平均点が低くなったと考えられます。逆に言えば、この2問で半分取れる人は平均を大きく上回れます。
取りやすかった集合と命題と2次関数
集合と命題は10点中の平均が6.9点、2次関数は15点中の9.2点でした。どちらも教科書の基本事項から出題されやすく、落とさないことが前提の単元です。データの分析も52%で、読み取りに慣れていれば得点源になります。
この3つで合計35点分あり、平均的な受験生でも約24点を取っています。ここを満点近くまで仕上げるだけで、平均点の47点台に近づけます。難問に時間を使う前に、まず基本問題の取りこぼしをなくすのが近道です。
平均点を基準にした目標点の立て方
平均点は、自分の現在地を知る目印になります。ただし、平均点を超えれば十分とは限りません。標準偏差も組み合わせて、志望校に合った目標点を決める考え方を紹介します。
平均点と標準偏差の読み方
2026年度の平均点は47.20点、標準偏差は19.41でした。得点の分布が山型に近いと仮定すると、平均点に標準偏差を足した約66点が上位16%あたりの目安、標準偏差を2つ足した約86点が上位2〜3%あたりの目安になります。実際の分布は山型から多少ずれるので、あくまで目安として使ってください。
2025年度は平均53.51点で標準偏差が21.42と、ばらつきがさらに大きい年でした。同じ60点でも、平均が低い年のほうが相対的な位置は高くなります。点数そのものより、平均との差で評価すると、年度が変わっても比べやすくなります。
志望校タイプ別の目標の置き方
数学ⅠAの目標は、志望校の使い方で変わります。国公立大では数学ⅠAと数学ⅡBCの2科目を課す大学が多く、合計点で合否が決まるので、平均より10点高い60点前後を最初の目標にすると現実的です。私立大の共通テスト利用入試では、同志社大学社会学部のように数学ⅠAを含む科目から選べる入試もあり、得意科目で勝負する戦い方もあります。
目標点を決めたら、大問ごとに割り振ります。たとえば60点なら、集合と命題・2次関数・データの分析で40点、図形と計量で8点、残り2問で12点という配分です。最初から満点を狙わず、取る場所を決めるのがコツです。
70分の時間配分を平均点から逆算する
数学ⅠAは70分で、第1問と第2問が30点ずつ、第3問と第4問が20点ずつです。河合塾の目安では、第1問と第2問に約21分ずつかけるとされています。残りは約28分で、第3問と第4問に14分ずつ使う計算になります。
2026年度は、後半の2問の平均点が低い年でした。前半を早く終わらせて後半に時間を残せるかが、平均点を超えられるかどうかを分けます。過去問を解くときはストップウォッチを使い、第1問と第2問を42分で終える練習をしておくと本番で慌てません。
平均点を超えるための単元別対策と塾の活用法
平均点を超えるには、失点しやすい単元から順に手を打つのが効率的です。単元ごとの勉強法と、塾や教材の使い方をまとめました。
データの分析と仮説検定を早めに固める
データの分析は、第2問〔2〕で毎年出題されます。2025年度からは新課程で加わった仮説検定が初めて出題され、2026年度も得点率は52%でした。教科書の数学Ⅰにある四分位範囲、箱ひげ図、分散と標準偏差、相関係数を使いこなせれば、半分以上は取れる単元です。
勉強法は、問題文の読み取り練習が中心です。グラフや表から何が言えるかを、自分の言葉で説明する習慣をつけると、選択肢の正誤判断が速くなります。仮説検定は考え方に慣れるだけで大きく安定するので、試作問題と過去問で型を確認しておいてください。
図形の性質と場合の数と確率で20点ずつを狙う
得点率が低かった図形の性質は、三角形の五心、方べきの定理、メネラウスの定理を使う問題が中心です。定理を覚えるだけでなく、どの場面でどの定理を使うかを図で判断する練習が欠かせません。補助線が思いつかないときは、角度や長さを書き込んで等しい部分を探すと糸口が見えます。
場合の数と確率は、樹形図や表で丁寧に数え上げることが基本です。順列と組合せの公式を使い分けられても、条件の読み違いで間違えることがよくあります。問題文の条件に線を引き、数え方を決めてから計算する流れを身につけると、ミスが減ります。
河合塾・駿台・東進・Z会の模試と教材を使い分ける
本番に近い形式で練習するには、塾の模試や予想問題が役立ちます。河合塾の全統共通テスト模試、駿台の共通テスト模試、東進の共通テスト本番レベル模試は、いずれも本番に近い形式で受けられます。通信教育のZ会は、自宅で記述と共通テスト形式の両方に取り組みたい人に向いています。
使い方のポイントは、模試の復習で大問ごとの得点率を出すことです。この記事の表と見比べると、自分がどの単元で平均を下回っているかが分かります。河合塾や駿台が出している予想問題集で演習量を増やし、過去問は本番と同じ70分で解いて、ここまでの対策を点数に結びつけてください。
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